2005 Fiscal Year Annual Research Report
アンビル型セルを用いた高圧力下高感度磁化測定装置の開発
Project/Area Number |
17654067
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
細越 裕子 大阪府立大学, 理学系研究科, 助教授 (50290903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 禎文 大阪府立大学, 理学系研究科, 助手 (00405341)
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Keywords | 高圧力 / 磁気測定 / 分子性化合物 / アンビル / TiCu合金 / 熱間鍛造 / 冷間鍛造 |
Research Abstract |
高圧力下の磁気測定用の圧力セルの開発研究を行った。引き抜き法磁化測定は、磁場中で簡便に磁気測定を行なう方法であるが、試料と同時に圧力セルの磁化も測定するため、圧力セルの材質の選定は、重要な要素である。研究代表者はTiCu合金の磁化が小さく、低比重の分子性化合物の圧力下磁化測定に適した素材であることを報告しているが、1mm以下の薄板は市販品が利用できるが、圧力セルに加工できる丸棒の入手が困難であることが大きな問題であった。本研究において、TiCuインゴットを容体化処理後、熱間鍛造、冷間鍛造を行ない、さらに熱硬化処理により直径15mmの丸棒で硬度360Hvの高圧材料を作成することに成功した。これにより、非磁性圧力セルを種々作製する道が拓かれた。また、市販のSQUID磁束計は試料空間が直径9mmに限られている。シリンダー外径8.5mmに対してシリンダー内径を2mmとすると、外径/内径比>4であるが、ピストンによる加圧は35kgf/cm2の荷重に対して(1.2GPa)シリンダー外径が膨らんでしまう。400Hv以上の硬度を持つMP35Nをシリンダーに使用すると1.5GPaまでシリンダーの変形は見られなかったが、ZrO2のピストンが1.5GPaで破断した。MP35Nは高圧材としては優れているが、その磁化が大きいという欠点がある。分子性強磁性体試料5mgの磁気相転移の測定に成功したが、磁化の弱い低比重試料の磁気測定には適さない。対向アンビルを用いたドリッカマー型圧力セルは、アンビル間のピレットによって圧力保持を行なうので、シリンダーへの負荷が軽減される。天然鉱物パイロフィライトとサファイアアンビル、BeCu合金による圧力セルの試作を行なった。また、サファイアとダイアの中間の強度を持つモアッサナイトアンビルの試作、MgO製ピレットの試作を行なっている。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Molecular Rotor of Cs_2([18]crown-6)_3 in the Solid State Coupled with the Magnetism of [Ni(dmit)_2]2005
Author(s)
T.Akutagawa, K.Shitagami, S.iNishihara, S.Takeda, T.Hasegawa, T.Nakamura, Y.Hosokoshi, K.Inoue, S.Ikeuchi, Y.Miyazaki, K.Saito
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Journal Title
J.Am.Chem.Soc. 127
Pages: 4397-4402
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