2005 Fiscal Year Annual Research Report
X線影像を用いた高圧下におけるマグマの密度測定法の開発
Project/Area Number |
17654102
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 昭夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20281975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 栄治 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60136306)
近藤 忠 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20252223)
寺崎 英紀 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50374898)
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Keywords | 岩石・鉱物・鉱床学 / 地球・惑星内部構造 / 火山 / 可視化 / 加速器 |
Research Abstract |
X線影像を用いた密度測定実験は,兵庫県の西播磨科学公園都市にある高輝度光科学研究センター(SPring-8)において行った.SPring-8のBL04B1ビームラインに備え付けてある大容量高温高圧発生装置SPEED1500および,X線CCDカメラC4880-80を使用し,高温高圧下において試料のX線影像を撮影した.これまでは,超硬合金製のアンビルと呼ばれる圧力発生用部品の隙間からしかX線影像を得られなかった.これは,超硬合金がX線を遮るためである.このため,試料部の広範囲のX線影像を取得するにはアンビルそのものにX線吸収の少ない物質を使う必要がある.本研究では,幾つかのアンビル材を試し,X線が透過するアンビルの開発に成功した. 本年度の研究では,地球で最も普遍的に存在している海洋底玄武岩マグマ組成について,含水の状態での密度を高温高圧下で測定することに成功し,マグマ中における水の部分モル体積を決定した.この成果により,任意の含水マグマについて高温高圧下での密度を計算することができる.また,X線影像を用いて高温高圧下においてFe-FeS系の固体と融体の体積を測定した.試料の質量と体積から求められた密度は,固相に関しては従来X線回折法で格子体積から求められた値と調和的であった.液相に関しては,X線吸収法によってSanloupらが決定した値よりも誤差範囲を超えて大きかった.しかしながら,Sanloupらが決定した密度は常圧での密度と圧縮率から推定された値よりも高温高圧下において小さくなっている.本研究によって得られた値の方が,推定値と調和的である.
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Viscosity of hydrous albite melts2006
Author(s)
Poe, B.T., Romano, C., Liebske, C., Terasaki, H., Suzuki, A., et al.
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Journal Title
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