2007 Fiscal Year Annual Research Report
高純度ダブルスパイクを用いた希土類元素同位体質量分別の測定
Project/Area Number |
17654110
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 剛 Nagoya University, 大学院・環境学研究科, 教授 (00236605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 鋼志 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (70183689)
浅原 良浩 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (10281065)
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Keywords | 希土類元素 / 地球化学 / 同位体質量分別 / 環境評価 / ダブルスパイク / ネオジム / サマリウム / 炭酸塩 |
Research Abstract |
本研究で開発された分析法によって、様々な地殻物質中のNd安定同位体が分析された。火成岩は、それぞれ誤差範囲内で一致した同位体比を示し、その平均はε^<146>Nd=-0.2±0.5であった。これらの火成岩はマントルにその起源を持つと考えられる事から、マントルにおけるNd安定同位体存在度は均質であると推測された。海水起源と考えられるマンガンノジュールおよび珊瑚のε^<146>Ndは、いずれも+0.2と誤差範囲内で一致した。同位体存在度の一致から、海水のε^<146>Ndも+0.2と推測できる。一方、海成炭酸塩岩のNd安定同位体比は、明らかに重い同位体組成を示した。REEパターンの類似性より炭酸塩岩中のNdは海水起源であると考えられ、ドロマイトも石灰岩と同等に重いNd同位体存在度を示す事と、同じ岩体のドロマイトと石灰岩の間にREE濃度の変化が観測されない事から、ドロマイト化作用はNd同位体分別を生じさせる主要な反応ではなく、海成炭酸塩岩に見られるNd同位体の分別は、続成作用時のREE濃縮に伴って生じたと考えた。 本研究による成果の主体部分は投稿中であるが、関連した論文が印刷公表された。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Geochemical and isotopic constraints on the age and origin of the Nidar Ophiolitic Complex, Ladakh, India: Implications for tthe Neo-Tethyan Subduction along the Indus Suture Zone.2008
Author(s)
Ahmad, T., Tanaka, T., Sachan, H. K., Asahara, Y., Islam, R. and Khanna, P. P.
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Journal Title
Tectonophys. 451
Pages: 206-224
Peer Reviewed
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