2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17655065
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
荒井 孝義 千葉大学, 理学部, 助教授 (80272483)
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Keywords | 磁気分離 / 反応プロセス / 有機-無機ハイブリッドポリマー / 触媒反応 / 複合材料 / 回収・再利用 / 酸化反応 / 合成化学 |
Research Abstract |
高付加価値・高機能触媒の磁気分離を目差し、本年度は、固相に担持するためのリンカー部位を有する配位子として、ビナフトール骨格を有する光学活性サリチルアルデヒド誘導体、光学活性イミダゾリン誘導体、さらにはピリジン誘導体を合成した。研究計画に従い、重合部位を有する配位子を磁性ナノ粒子存在下に共重合を行い、配位子で覆われた磁性複合材料を得た。これらの触媒能を検討したところ、光学活性サリチルアルデヒド誘導体を担持した磁性ナノ粒子が、アルデヒド類へのジエチル亜鉛の求核付加反応において触媒活性を示し、まずまずの光学純度で目的化合物を得ることに成功した。現在、より高い不斉収率で目的物を得ることができるよう、リンカー部位や担持量を含めた触媒調製の最適化を行っている。また、光学活性イミダゾリン誘導体やピリジン誘導体を用いた反応においては、これらと銅塩からなる触媒がHenry反応に有用であることを見いだした。これらの磁性ナノ粒子担持型触媒は、磁気分離により容易に回収・再利用できることを確認した。 さらに、本年度は、独自の研究において触媒活性を有することを見いだしている有機一無機ハイブリッドポリマーの磁気ビーズヘの固定化も検討を行い。銅塩と4,4'-ビピリジンからなるハイブリッドポリマーを磁性粒子状に自己組織化により構築することにも成功した。本ハイブリッドポリマーは、酸素雰囲気下にシリルエノラートをα-ヒドロキシケトンへと変換する反応の良好な触媒となることを確認し、これらもまた磁気分離により回収・再利用が可能であった。
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Research Products
(5 results)