2005 Fiscal Year Annual Research Report
C1炭素源として超臨界二酸化炭素、メタノールの高効率固定化反応の開発
Project/Area Number |
17655067
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
碇屋 隆雄 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (30107552)
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Keywords | 環境技術 / 合成化学 / 触媒・化学プロセス / 二酸化炭素排出削減 / 有機工業化学 / 超臨界流体化学 |
Research Abstract |
超臨界メタノールの固定化、多官能有機化合物の選択的メチル化反応の開発:芳香族化合物、アルコールおよびアミン化合物のメチル化反応は一般的に高温気相反応条件で固体触媒を用いるメタノール方法あるいは液相でメチル化剤を用いる方法等が知られているが、超臨界メタノールを媒体およびメチル化剤として、さらに固体触媒を微調整することで官能基および位置選択的メチル化反応が進行することを見いだした。高い選択性と環境への負荷が極力抑えられた新たなメチル化法である。実際、ZrO_2触媒の存在下に、メタクレゾールが超臨界メタノールと反応して芳香環へのオルト位メチル化とフェノール酸素へのメチル化すなわちエーテル化生成物の2種類の生成物を与えること、この官能基選択性が触媒の酸塩基性によって制御できることなどが分かった。すなわち塩基性条件下では炭素-メチル化が優先して起きる。一方、酸塩基触媒であるCs-P-Si複合酸化物を用いるとエーテル化生成物が優先的に得られることがわかった。また2-メチルナフタレン基質と超臨界メタノールとの反応において、ゼオライト系の触媒の形状選択性を利用して2,6-体が2,7-体に優先して生成することを見いだした。特にゼオライトの有する空孔のサイズにより位置選択性が制御され、SAPO11が最も高い選択性と触媒寿命を示すことが分かった。SAPO11の空孔サイズがメチルナフタレンとメタノールが充分反応できるものであり、空孔内で反応が進行しているもの考えられる。
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Research Products
(7 results)