2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17656006
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
真下 茂 熊本大学, 衝撃・極限環境研究センター, 助教授 (90128314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡安 悟 日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 副主任研究員 (50354824)
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Keywords | 超重力場 / 半導体 / 原子の沈降 / 不純物 / 不定比化合物 / 組成制御 / 電子物性 |
Research Abstract |
100万Gレベルの強い重力場(超重力場)では、熱エネルギーに匹敵する一次元の外力により固体中でも原子の沈降が実現し、ナノスケールの傾斜構造形成や強制固溶、分解、分子・基の配列・配向などが期待できる。我々は100万Gレベルの超重力場を高温で発生できる装置を開発し、低融点の合金や半導体で置換型溶質原子の沈降を世界で初めて実現した。本研究はこの超重力場を用いて半導体の結晶性、不純物、界面構造などを制御する新しい半導体制御方法を開発しようとするものである。本年度は、先ず。Bi-Sb, Se-Te固溶体で100万Gまでの超重力場実験を行い、再結晶温度以上の温度で結晶が数10μm以下に微細化することを見出した。Bi-Sb系では、微細化は10時間以下でも、15万G以下の比較的低い重力場でも起こることがわかった。熱電能や光電効果では結晶の微細化が効果が指摘されており、機能性向上が期待される結果である。Bi_3Pb_7金属間化合物では、1mm以下の薄板状の試料を用いると、低重力領域でBi相が析出し、中央の2相は組成が傾斜した非平衡な相を持つ4つの層状構造を形成した。顕微SQUID観察によって、異なった超伝導特性が示唆され、新しい構造の合成が期待される。この他、半導体の不純物制御を目視して、超重力場実験用試料作成用に200℃程度から1700℃程度までの蒸着が可能な蒸着装置を整備した。また、酸化物超伝導体など強相関物質の出発試料を作製するために、ゾーンメルト単結晶炉を用いた単結晶育成の準備を開始した。」
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Research Products
(1 results)