2006 Fiscal Year Annual Research Report
Ge/Si(001)表面上超高集積1次元量子井戸列のシュタルクラダーの実現
Project/Area Number |
17656013
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
平山 博之 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (60271582)
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Keywords | シリコン / ゲルマニウム / 表面 / 1次元量子井戸 / シュタルク効果 |
Research Abstract |
Si(001)基板上へのGe蒸着により得られるGe/Si(001)表面では、0.76nm間隔で並んだ{110}方向に伸びる1次元ダイマー列が、Ge/Si格子不整合によりダイマー列に直交方向に発生したダイマー欠損列(DVL)によってほぼ等間隔(3nm間隔)に区切られる。この結果a)表面ダイマー列上の1次元D_<down>自由伝導電子系はDVLにおけるポテンシャル障壁によって、DVLに挟まれた1次元ダイマー列セグメント中に閉じ込められ量子化され、b)表面上にはこの1次元量子井戸がダイマー列方向に3nm間隔、ダイマー列と垂直方向に0.76nm間隔でぴっちり並んだ超高集積1次元ナノ量子井戸配列が現れることが予想される。 こうしたGe/Si(001)表面上の超高集積1次元量子井戸列に対し、強い電場を印加することが出来れば、隣り合う量子井戸内の量子準位は電場による双極子-双極子相互作用によりエンタングルすることが期待される。問題はいかにこの表面量子井戸に強い電場を導入するかであるが、これに対し我々はBドーパント導入によりその近傍に現れる電場勾配を利用できる可能性を検討している。本年度は、現有MBEのKセルの一つにB蒸着剤として有効なHBO_2を入れ、これを加熱してn型のSi(001)表面に成長したGe層中にBドープを行うことを試みた。Bドーピング速度は清浄なsi(111)表面へのB蒸着で√<3>x√<3>構造が1/3原子層で完成することを利用し決定する方法を採用した。
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