2007 Fiscal Year Annual Research Report
無電界電子放出源を目指したナノ構造光起電力薄膜の研究
Project/Area Number |
17656014
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
木下 治久 Shizuoka University, 電子工学研究所, 准教授 (70204948)
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Keywords | プラズマCVD / a-C:H膜 / アモルファス炭素 / ブイールドエミッタ / 電界電子放出 |
Research Abstract |
新しい表示素子・フィールドエミッタ用の材料として期待されるアモルファス炭素(a-C:H)膜の堆積法とその物性,そしてフィールドエミッタ素子への応用を研究した。 スーパーマグネトロンプラズマCVD装置の下電極(堆積用基板の設置電極)に印加する:RF電力を100W又は800Wと変化させ,上電極に800WのRF電力を供給することにより,表面粗さが4nm以内の極めて平坦な硬い膜を作製可能とした。膜の抵抗率は基板に印加するRF電力に強く影響され,下電極RF電力を大きくすると抵抗率の低い膜になった。下電極RF電力を800Wから100Wに下げると,光学的バンドギャップが低下した。下電極RF電力を100Wとして,イソブタンの原料ガスに窒素又は水素を添加すると,水素ガスを添加した場合に光学的バンドギャップが大きくなった。 下電極RF電力を100wとし,p-Si基板上に窒素又は水素添加のアモルファス炭素膜を堆積した。フィールドエミッションの測定装置にこれらのサンプルを設置して電界電子放出特性を測定すると,光学的バンドギャップが約1.2eVの時に最も低い閾値電界が得られた。電子放出の閾値電界の最小値は添加ガスの種類(窒素又は水素)に関係無く,光学的バンドギャップにのみ依存した。この膜を窒素・水素(3:1)の混合ガスプラズマによりエッチングし表面処理すると,電子放出の閾値電界が13V/μmから11V/μmに低下した。更に,上下電極RF電力300W/100Wにて窒化炭素膜を作製しフィールドエミッション特性を測定すると,窒素・水素の混合ガスプラズマにて表面をエッチング処理した場合,閾値電界が12V/μmから8V/μmに大きく低下した。
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Research Products
(11 results)