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2006 Fiscal Year Annual Research Report

ナノ変形特性評価による環境ぜい化機構解明と限界強度特性評価法の開発

Research Project

Project/Area Number 17656042
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

箕島 弘二  大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (50174107)

Keywords環境ぜい化 / 水素ぜい化 / 環境強度 / 破壊 / ナノ変形 / 高強度材料
Research Abstract

高強度材料は環境に敏感であり,材料中に水素が吸蔵されることにより水素ぜい化を生じることが問題となっている。したがって,実使用環境中における安全性を確保し,しかも延性・じん性を改善し実用に耐えうる材料を開発するためには,吸蔵水素の変形・破壊特性に及ぼす影響を明らかにするとともに,吸蔵水素量とぜい化特性を関連づけて限界使用条件を明らかにすることが不可欠である。本研究では構造材料のナノ変形特性に着目して,高強度鋼の強化機構発現の最小ユニットであるnmオーダの局所領域におけるナノ変形特性を精密に実測することにより,材料固有の降伏,塑性変形特性に及ぼす吸蔵水素量の影響を明らかにすることを目的とした。今年度は,昨年度に引き続いて,典型的な焼き戻しマルテンサイト組織を有する焼き入れ焼き戻し高強度鋼を対象として,ナノ変形特性に及ぼす吸蔵水素量の影響について検討した。その結果,押し込み力が大きい場合は,押し込み力-押し込み変位の関係には水素吸蔵の影響は全く見られないが,圧痕の大きさがブロックサイズ以下の微小押し込み力条件下では,水素吸蔵量が多くなるほど押し込み変位量が小さくなり,硬さは大きくなった。しかしながら,吸蔵した水素を放出させると,押し込み力-押し込み変位関係は水素吸蔵前の処女材のそれと同一となり,処女材の硬さに戻った。さらに先端曲率半径の小さい圧子を用いた場合には,微小押し込み力下で押し込み変位が急増するバースト現象が観察された。この変位バーストが生じるバースト力は吸蔵水素量が多いほど大きくなり,これから計算される臨界せん断応力は吸蔵水素量が多くなるほど大きくなった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 高強度鋼のナノ変形特性と水素吸蔵量の関係2007

    • Author(s)
      箕島 弘二
    • Journal Title

      日本材料学会第56期定時総会講演論文集 (印刷中)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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