2005 Fiscal Year Annual Research Report
湿式デシカント・ヒートポンプ・ハイブリッドシステムの研究
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17656071
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飛原 英治 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (00156613)
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Keywords | エネルギー効率化 / デシカント / ヒートポンプ / 空気調調和 / 空気質 |
Research Abstract |
従来のヒートポンプエアコンでは,蒸発器の冷媒温度を室内空気の露点以下に下げて除湿を行っているが,この方式は成績係数(COP)の低下を招いている。冷房において温度低下(顕熱除去)と除湿(潜熱除去)を別の機構で行う湿式デシカント・ヒートポンプ・ハイブリッド空調システムを実用化するための基礎研究を行う。顕熱除去を電動ヒートポンプで行い,その排熱を利用して湿式デシカントシステムを運転して潜熱除去を行うもので,省エネルギー性,室内空気の除菌など多くの利点を持つ。 研究で提案するハイブリッドシステムは,湿式デシカント空調機部とヒートポンプ部から構成されている。ヒートポンプの凝縮器ででる排熱を湿式デシカントの熱源として利用している。湿式デシカントで生成された乾燥空気(温度は35℃程度)をヒートポンプの蒸発器に導いて顕熱冷却する。室内空気の湿度は湿式デシカントで処理し,顕熱はヒートポンプで処理することによって省エネルギー化が図られている。室内空気や換気外気は塩化リチウム水溶液を通るので,そのときに殺菌される。 平成17年度は,さまざまなシステムフローについてモデル化を行い,その性能シミュレーションを行った。湿式デシカントには多様なシステムフローが考えられ,用途に応じて適宜選択することになる。必要な除湿性能に対して,デシカントの再生温度や熱交換性能をパラメータとして検討を行い,平成18年度に試作する機器の基本設計を行った。成果の一部は平成18年度に学会発表する予定でいる。
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