2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17656074
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
富村 寿夫 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教授 (70136563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山城 光 九州大学, 先導物質化学研究所, 助手 (70239995)
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Keywords | 接合 / 動摩擦 / 熱工学 / 材料加工・処理 / 塑性流動 |
Research Abstract |
本年度は、接合材料保持台の設計・製作、基礎データの取得、数値シミュレーションプログラムの開発の3項目を主要課題とした以下の研究を遂行し、これまでに明らかにされていなかった数多くの有用な知見を得ることができた。 接合材料の表面温度と裏面温度の同時測定に加え、材料に作用するトルク測定のための荷重変換器が内臓可能な接合材料保持台を設計・製作した。保持台の中央空間部にミラーを角度45°で設置し、赤外線放射温度計による材料裏面側の非定常温度場の測定を行った。また、材料表面側とツール表面の非定常温度場の測定、熱電対保持板を用いた材料の局所温度の測定も行った。 実験では、接合材料として、工業用純アルミA1100、アルミ合金A7075、銅、ニッケル、ステンレス鋼SUS304を使用した。また、回転ツールはMo系溶解ハイス製であり、その先端形状を平面あるいは半径95mmの球面状に加工した。実験前後には、ツール先端部と材料の接触状態のプレスケール感圧紙による可視化観察および粗さ測定器による表面粗さと形状の測定を行った。以上の結果、比較的低速でも広い範囲を効率良く摩擦加熱することが期待できる平面状ツールは、材料との僅かな平行度の狂いによる片当たりに起因する激しい振動が生じ、実用的な観点からは問題が多いことを明らかにした。また、銅以外の材料では、局所的な高熱に起因するツール表面への材料の付着が確認された。さらに、回転ツールと材料の表面状態が軟化に至加熱プロセスに大きな影響を及ぼすことを明らかにした。 数値シミュレーションプログラムの開発に関しては、Excelの表計算機能を応用した視覚支援型の新しいシミュレーション手法を開発した。一連の数値解析結果から、回転ツールと材料の接触面温度および系各部への蓄熱量の経時変化を一般化する予測式を提案した。
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Research Products
(3 results)