2005 Fiscal Year Annual Research Report
光音響法を用いた生体皮膚の熱・ふく射特性の同時簡易計測システムの開発
Project/Area Number |
17656075
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
吉田 篤正 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (60174918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 進一 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (70263209)
山田 哲也 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (10158206)
安田 龍介 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (50244661)
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Keywords | 光音響法 / 皮膚組織 / 熱拡散率 / 吸収係数 / 非接触測定 |
Research Abstract |
皮膚を非破壊(あるがままの状態)で測定するための「光音響セル」を作製した。光音響法では、試料表面付近の気体を密閉する必要がある。当研究グループではこれまで、試料をセルの中に挿入するタイプの密閉型セルを使用して、金属材料などの測定を行なってきた。この密閉型セルでは、試料をセルに挿入するために試料の形状を加工する必要があった。そこで本研究では、皮膚を測定するために「開放型」と呼ばれる光音響セルを開発した。開放型セルではセルを試料に押し付けるだけでセル内部を密閉することができるので、試料を加工する必要がなく、そのままの状態での測定が可能である。これにより皮膚をあるがままの状態で測定することが可能となった。 次に開放型の光音響セルを用いて人間の皮膚の測定を行なった。測定は2種類行なった。 (1)皮膚に直接光を当てて測定を行なった。この測定では、皮膚を「表皮」「真皮」から成る2層材料であると仮定し、表皮の「熱拡散率」を求めようと試みた。実際の実験では、皮膚内部での光の散乱が強いために、解析可能な測定結果を得ることはできなかった。 (2)皮膚に直接光を当てず、薄いチタン箔に光を一旦吸収させて、そこで発生した熱を皮膚へ拡散する方法で測定を行なった。この測定では、皮膚を一つの「皮膚」とし、皮膚、チタン箔の2層からなる系を考え、皮膚の「熱浸透率」の測定を試みた。その結果、文献に記されている皮膚の熱浸透率と同じオーダーの値を得ることができた。 現在は表皮の熱拡散率測定に関して、以下の事を行なっている。 (1)皮膚内での光の散乱を防ぐために、皮膚での散乱性の弱い波長域の光を用いて実験を行なうことにし、そのための実験装置を構築している。 (2)皮膚内部での光の散乱を考慮した解析方法を検討している。
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Research Products
(1 results)