2005 Fiscal Year Annual Research Report
誘導集電による微振動の非接触グランド・コントロール
Project/Area Number |
17656080
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
永井 正夫 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (10111634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 崇義 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (60262119)
吉田 秀久 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 講師 (00332635)
道辻 洋平 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 講師 (90376856)
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Keywords | 非接触誘導集電 / 電磁気学 / 微振動磁気減衰 / 磁気ダンピング / エネルギー収支 |
Research Abstract |
平成17年度「誘導集電による微振動の非接触グランド・コントロール」では下記の通り研究を実施した。 (1)誘導集電と磁気減衰の相互作用の考察 電磁気学の理論により、非接触誘導集電におけるエネルギー授受の原理、および磁気減衰力の発生機構、またそれらの相互作用について、従来別の分野で取り組まれてきた研究について、文献調査を実施した。高速回転する非磁性体の円盤に磁石を近づけることで,円盤上に磁界が発生し、円盤に対する対抗力(浮上力)と,直交する向きに磁気抗力(回転に対するブレーキ力)が発生するが、この円盤に生じる磁界に伴う誘導電流を効率よく収集する方法を調査する必要があることを確認した.また、(財)鉄道総合技術研究所・磁気浮上研究室の協力により、誘導集電により発生するエネルギーを用いて制御することにより、車体の振動減衰効果がある事を確認した。 (2)振動制御のグランドコントロールの実験装置の検討 最終年度に提案する理論の有効性を検討するため、今年度はまず浮上コイルを持つ浮上体と相対運動をする回転型の模型装置を一次試作した.一次試作では地上側コイルが無い状態の非磁性体の円盤を配した構造とし,浮上実験を行った結果、回転数や磁気ギャップ等のパラメータに応じて浮上力に減衰力が発生することを確かめた.また磁気浮上力による直接的な振動制御ではないが、誘導集電によって得られる微小エネルギーを有効利用することにより、車体軽量化に伴って発生しやすい弾性振動が、車体に取り付けたピエゾ素子による微振動制御実験により、制振効果がある事を確かめた。 平成18年度は、以上の成果を踏まえて、微振動制振力とグランドから供給されるエネルギー量とのバランスを比較検討して、グランド・コントロールの有効性を定量的に検討することを目指す。
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