2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17656086
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河内 啓二 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (60143400)
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Keywords | 表面張力 / 微小機械 / 設計指針 / 推進力 / 効率 |
Research Abstract |
昨年度の研究の結果、数値解析と水槽実験の差が大きいことが判明した。この差を検討したところ水槽実験に使用した回流水槽の大きさが不足して、水槽壁の影響および流速の不均一性が存在した可能性を見出した。本年度は大型の回流水槽(5.5mX1.6m)を用いて実験系を再構築し、新たにデータを取得した。その結果、昨年のデータはおおよそ2割ほど流体力を過大評価していたことを確認した。また過重の大きさには水の表面形状が大きく関係することが理論的解析より予想されるので、荷重測定と同時に水の表面形状を光学的に計測した。 また物体の断面形状を変化させて定常流中で流体力を計測し、どのような断面形状が定常流中で大きな流体力を生み出すか検討した。その結果、角柱の方が円柱よりも大きな流体力を発生することがわかった。 さらにアメンボの泳ぎでは、アメンボに発生する推進力をテザード状態で定量的に測定することに成功した。アメンボは定常状態の角柱や円柱より、はるかに大きな推進力を発生していることがわかった。 以上の実験的研究に加えてCFDによる数値解析を昨年に引き続き行った。Fluent社の市販のCFDコードを用いて、実験結果を合理的に説明できる解を求めたが、流体力と表面の変形が連成する解は予想以上に難しく、定性的に水の表面形状が流体力に大きく影響するという結論を得ることができただけであった。
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Research Products
(2 results)