2005 Fiscal Year Annual Research Report
大気圧メソプラズマ・グライディングアークのマルチ化
Project/Area Number |
17656094
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
榊原 建樹 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10023243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝川 浩史 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (90226952)
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Keywords | 大気圧プラズマ / グライディングアーク / マルチ化回路 / トーチ構造 / 電極損耗 |
Research Abstract |
大気圧プラズマを用いたプロセスは,従来の真空中のプロセスに代わる安価なプロセスとして期待できる。しかしながら,現在実用化が進みつつある大気圧グロー放電や誘電体バリア放電では,動作ガスにHeを用いなければならず,ランニングコストの面から問題がある。大気中で中温(室温〜500℃)を発生する非平衡プラズマ(中温非平衡プラズマ=メゾプラズマ)の一つに,グライディングアーク(以下,GA:Gliding Arc)がある。GAは,ガス流の支援によって末広がりの電極間を滑るように発生する擬似平面プラズマである。このGAは古くから知られており,直流や交流でも発生できるが,パルスパワーを用いると,巨視的には途切れのないプラズマが発生できる。GAを表面処理などへ産業応用しようとする場合,大面積処理や複数並列処理が要求される。一般的なGAの処理幅は50mm以下である。従って,複数のGAを同時に発生する技術が必要となる。アーク放電は,良く知られているように放電の最終形態であり,抵抗が低く電気的には短絡状態である。そこで,本研究では,単一の電源を用い,複数の大気圧グラディングアークプラズマを発生させることが可能かどうかを追究した。パルス電源から送られるパルス信号を,一つのパルストランスで複数出力の高電圧パルスを得,対応する電極対に供給する回路を設計・製作した。具体的には,各放電回路にLC直列回路を挿入し,その共振によって回路に高電圧を維持し,パルス電源1台で複数のGAの発生を実現した。現在のところ,1台の電源で12個のGAを同時発生できる。
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Research Products
(5 results)