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2005 Fiscal Year Annual Research Report

カーボンナノチューブを用いた強誘電体/半導体直接接触トランジスタの作製

Research Project

Project/Area Number 17656114
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

石原 宏  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (60016657)

Keywords強誘電体 / カーボンナノチューブ / トランジスタ / 界面準位
Research Abstract

本年度は、カーボンナノチューブトランジスタの特性を明らかにするために、まずナノチューブをSiO_2膜をコートしたSi基板上に分散させた。カーボンナノチューブは超音波洗浄器を用いて溶媒に溶かした後、スピンコート法で塗布して乾燥させた。その後、ソース・ドレイン領域となるPd薄膜を50nmの厚さに形成し、さらに電極取り出し用のAu膜を300nmの厚さに形成して、特性を評価した。この構造において、ソース・ドレイン間にナノチューブが架橋されていれば、Si基板をゲート電極とするトランジスタが形成される。ゲート長は2〜4μmである。作製された試料の電気的特性を評価したが、ドレイン電流が流れるまでに至らなかった。そこで、原因を明らかにするために走査型電子顕微鏡を用いて表面を観察した結果、ナノチューブが束になっていて、電極と十分に接触していないことが明らかになった。今後は、超音波を掛ける時間をさらに長くし、ナノチューブを完全にほぐすことが必要と考えられる。
次に、作製時にナノチューブの位置を制御できないというスピンコート法の問題点を克服する方法について検討した。文献調査より、半導体的性質を示すナノチューブが多数含まれている原料を使用すれば、ソース・ドレイン間に複数のナノチューブが架橋しても、電流オン・オフ比として最大で10程度が取れることが明らかとなった。また、この場合に電極配置から算出したキャリア移動度は、最大で1cm^2/Vs以上と、一般の有機半導体トランジスタよりも大きいことが明らかとなった。これらの値は、不揮発性メモリとして用いる場合には十分に大きいと言え、スピンコート法によりカーボンナノチューブを用いた実用的なメモリ素子が実現できるとの結論を得た。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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