2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17656115
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松本 祐司 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 講師 (60302981)
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Keywords | レーザー分解エピキタシー / 二酸化チタン / 電界効果デバイス / 酸化物 / トランジスタ |
Research Abstract |
【研究目標】 二酸化チタンの電子デバイスとしての新機能探索を目的として、 1)ルチル単結晶を用いた電界効果トランジスタを試作し、原理的に動作することを検証する。 2)ルチル、アナターゼエピタキシャル薄膜を用いた電界効果トランジスタを試作し、特性の最適化を行い、実用化の必須条件である移動度が1cm^2/Vsを越えるデバイスを作る。 以上、2つのことを本研究課題の目標とする。 【研究成果1】ルチル型二酸化チタン電界効果トランジスタの動作実証 ソースードレイン間の絶縁性は、絶縁膜を堆積する条件が最も重要であることが分かった。絶縁性としては、種々の材料を試みた結果、アモルファス状のLaAlO_3が最も絶縁性の再現性がよく、ソースードレイン間の絶縁特性も良好であった。電極には、Alを用いることでオーミックコンタクトを実現できた。結果として、世界で初めて、再現性の良い良好なトランジスタ特性をルチル単結晶において実現することができた。 【研究成果2】真空プローバーシステムの立ち上げ 本研究費により、真空プローバーシステムを購入し、超高真空から大気下、液体窒素温度から室温まで温度可変の電気測定システムを立ち上げた。ビューポートからの光照射により、デバイスの光電流効果測定を行えるようにした。ルチル型電界効果トランジスタでは、間接遷移型の光吸収により、光照射によるデバイス特性の変化は小さかった。また、既往のSrTiO_3系とは異なり、光照射を中止すると、すみやかに光照射前の特性に回復し、履歴現象を示さないことも分かった。
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