2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17656134
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
間瀬 淳 九州大学, 産学連携センター, 教授 (00023325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北條 仁士 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (30116660)
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Keywords | 超短パルス / レーダ / 超広帯域 / 高時間・空間分解 / 画像計測 / 産業応用 / 非侵襲生体計測 |
Research Abstract |
1.超短パルスを入射波として用いた反射計(レーダ)システムの製作 パルス幅65ピコ秒の超短パルスを入射波として用い,伝送系に周波数領域8-18GHzのWRD-750導波管を使用することにより広帯域のチャープパルスを生成し,入力パルスの増幅を可能とした。信号処理には,パルスの繰り返しを利用して,高速サンプリング法(周波数65GHz)により時間波形を直接収集し解析するSignal Record Analysis (SRA)法,コンスタント・フラクション・ディスクリミネータと時間・電圧変換器および高分解A/D変換器を用いて処理する方法の両者を併用し,時間・空間分解に優れたレーダシステムを構築した。 2.反射板を用いた校正実験 システムとしての測定精度および空間分解を調べるため,金属反射板を使用した位置校正実験を行った。反射板の位置と超短パルスレーダ出力から得られる距離を比較した結果,両者が良く一致することを確かめた。システムとしての時間分解〜20ps,空間分解〜3mmが得られている。 3.誘電率測定および生体測定への適用 本システムの応用の一環として,空気中と誘電体媒質中のパルス伝搬速度の比較から媒質の誘電定数を評価する試験を行い,高精度の誘電率評価法として使用できることを示した。さらに,レーダとしての有用性を示すため,生体情報(心拍,呼吸)測定への適用を図った。本システムおよび汎用心電計で測定した心拍信号の時間変化信号をフーリエ変換した結果,ピーク周波数だけでなく周波数スペクトルの微細構造まで良く一致することが確かめられた。超短パルスで照射電力も微弱であることから,非接触・非侵襲生体計測法としての有力な手段と期待されている。
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