2005 Fiscal Year Annual Research Report
自然風のメカニズムを用いて風向変動特性を正確に再現しうる風洞の試作
Project/Area Number |
17656149
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
木村 吉郎 九州工業大学, 工学部, 助教授 (50242003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 喜延 九州工業大学, 工学部, 教授 (70093961)
加藤 九州男 九州工業大学, 工学部, 助手 (60039138)
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Keywords | 風向変動 / 風速変動 / 風洞 / シャッター / 自然風 / スプリットフィルムプローブ |
Research Abstract |
本研究は,自然風における風向変動特性を再現することを目的とした風洞試験装置を試作し,装置が生成する気流の測定結界に基づき風向変動の制御方法に改良を加えることにより,自然風の風向変動特性を正確に再現し得る風洞の実現のめどをつけることを目的としている. 本年度は,まず,風向変動風洞装置を改良した.具体的には,出力の高いサーボモータと大型のシロッコファンに取替えることにより,生成される風速を高くし,安定した風速となるようにした.また,風路毎の風速の差を小さくするために,シロッコファンからの流入風があたる部分に曲面板を設置した.さらに,流入風路に,スクリーンを2枚設置することにより,風速分布の一様化をはかった. シャッターの開閉を手動で行い,風向変動およびその際の風速変動特性について検討した.流入と流出の風路をそれぞれ1本ずつ用いる,「単風路の風向変化」の場合には,シャッター開閉のタイミングを種々変えて試してみても,風向変動の瞬間に大きな風速変動が生じてしまうことがわかった.一方,風路をそれぞれ2本ずつ用いる,「2風路の風向変化」の場合には,大きな風速変動を生じさせなくても,風向変動を生じさせることが可能なシャッター開閉のタイミングがあることがわかった. シャッター開閉を制御して,実験の再現性を確保するために,リニアモータを用いて電動でシャッターの開閉を行う装置について検討した.シャッター電動開閉装置を1台試作し,微調整の後に設置したところ,0.25秒で開または閉動作を行うことができた.来年度はシャッター電動開閉装置を最低でも3台増設し,制御されたタイミングでの風向変動とその際の風速変動特性について検討していく予定である. 自然風の風向変動特性の検討については,本年度は,自然風中で超音波風速計を用いて風速・風向を測定したデータを収集したにとどまり,特性の検討は実施できていない.
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