2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17656150
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
野村 卓史 日本大学, 理工学部, 教授 (50126281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樫山 和男 中央大学, 理工学部, 教授 (10194721)
長谷部 寛 日本大学, 理工学部, 助手 (60366565)
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Keywords | 音の伝播 / 有限要素法 / 風 / 気象要因 / 騒音計測 / メッシュ分割法 / 音環境 |
Research Abstract |
1.音の伝播に関する有限要素解析法の開発[野村,長谷部]:前年度に気象要因を考慮した音の伝播に関する基礎方程式に有限要素法を適用して独自の2次元解析法を構築したが,第2年度にあたる今年度は,この解析過程を3次元解析法に拡張した.2次元解析では有限要素に線形三角形要素を用いたが,3次元解析法では6面体要素を採用した.節点変数は音圧および3成分の流速擾乱で,合わせて節点あたり4自由度である.2次元解析の実績に基づいて,ガラーキン法に基づく空間の離散化,1次後退差分法による時間積分,BiCG法による非対称連立一次方程式の求解過程を採用している.透過境界条件にも2次元解析で採用したMurの透過境界条件を3次元に拡張した.基本的な3次元の数値解析を実施し,風の影響,温度勾配に対応する成層的な音速分布の影響が反映する解が得られることを確認している. 2.都市空間の有限要素メッシュ分割法[樫山,野村,長谷部]:樫山は三次元Delaunay分割法を用いて,複雑な実在都市の外部空間を四面体要素で分割する自動的で汎用的な方法を開発した.野村と長谷部は,建物の底面形状周りの地表面メッシュを四角形要素で分割し,このメッシュを高さ方向に積み上げる,という独自の発想で,都市スケールの市街地を対象とする六面体要素による準汎用的なメッシュ分割法を開発した. 3.騒音に及ぼす風の影響の実測[野村,長谷部]:本学部船橋キャンパスの交通総合試験路で実測を実施した.スピーカーを挟んで2台の騒音計をスピーカーから60m,100m離して設置し,スピーカーの音を測定した.これと同時にスピーカーのすぐ近くに風向風速計をおいて風の測定も行った.風向や風の乱れの影響があるようですべての測定ケースに明確に風の影響が見られたわけではないが,比較的高風速の状況では,風上側より風下側でより強い音が観測された.
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Research Products
(6 results)