2006 Fiscal Year Annual Research Report
我が国の社会環境に適したコンセンサス・ビルディング手法の開発と公共事業への適用
Project/Area Number |
17656164
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山中 英生 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教授 (20166755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滑川 達 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教授 (40332811)
上月 康則 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教授 (60225373)
三宅 正弘 武庫川女子大学, 生活環境学部, 助教授 (50335783)
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Keywords | 合意形成 / 市民参加 / 第三者関与 / 交差点交通安全 / メディエーター / NPO |
Research Abstract |
アメリカで開発された合意形成のための交渉学を基礎とするコンセンサス・ビルディング・プログラムを研究対象として,実際の現場で使用される合意形成プロセス、手法、規約、分析用シートについて、我が国への導入用の修正などを行うとともに,我が国での合意形成プロセスの実態を分析し、コンセンサス・ビルディングの理論の視点から評価を行うことを目的としている. 本年度は以下の研究を実施した. (1)コンセンサス・ビルディング・マニュアルに関する分析 MIT合意形成研究所で行われているコンセンサス・ビルディングに関係する資料(マニュアル等)の収集,和訳,分析を行い,我が国への適用に際して,研修者の理解しやすさや,我が国の文化的制度的背景に適合させる修正を検討した. (2)我が国における合意形成プロセスの実態分析 我が国で進められた合意形成事例について、資料および一部の現地調査を元にその実施実態を調査分析する.特に徳島地域でコンセンサス・ビルディングが実施された北常三島交差点安全施策検討委員会の事例に着目して,運営者の中立性、参画者の選定プロセス、協調的話し合いの場の規約・手順・進行方法など、コンセンサス・ビルディングプロセスとの対比で分析する.この結果の評価から、コンセンサス・ビルディング手法のローカライズの方向性と課題を明らかにした. 今後は,コンセンサス・ビルディングにおいて明らかになった中立的第三者の我が国での存立条件について詳しく分析し,紛争状態における合意形成に有効とされるメディエーション手法の我が国への適用について検討する必要がある。
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Research Products
(6 results)