2005 Fiscal Year Annual Research Report
世界の都市における低層高密度住居群の評価と再生に関する研究
Project/Area Number |
17656194
|
Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
郷田 桃代 東京電機大学, 工学部, 助教授 (50242128)
|
Keywords | 都市 / 低層住居 / 評価 / 再生 / 高密度 |
Research Abstract |
国の内外を問わず,都市における低層高密度住居群は,人口増加に伴う土地の有効利用,良好な都市環境の獲得などを背景として,消失する傾向にある.その中には,伝統的で豊かな空間も多く含まれ,また,衛生や防災等の大問題を有しつつも,コミュニティとしての評価は高いものもある.本研究では,都市の居住環境の再生という観点から,低層高密度住居群の空間構成を再評価すべきであるという認識に基づき,世界の都市にみられる様々な低層高密度住居群の抽出と調査を行い,空間データベースの作成と空間構成の類型化を行うことを目的とする。 本年度は、研究実績の概要は以下の通りである 1.世界における低層高密度住居群の網羅的抽出と分析対象地域の選定 1)分析対象とする低層高密度住居群の定義を明確化し、必要される密度指標を整理した。 2)文献や過去の都市調査事例を収集し、世界における低層高密度住居群を網羅的に整理した。 3)代表的な事例として、スペイン・バルセロナの旧市街地を選定した。 2.現地における資料収集と実測調査 1)スペイン・バルセロナの行政機関において、GIS(地理情報システム)データ、詳細な地図についての情報収集を行った。 2)低層高密度住居群のエリアの一部を対象として、外部空間及び内部空間の実測調査を実施した。 3.空間データベースの作成と空間構成の分析 1)スペイン・バルセロナの低層高密度住居群について、既存のGIS(地理情報システム)データと実測調査データに基づいて、独自の空間データベースを作成した。 2)光庭、街路などの空隙の規模に着目して解析手法を提案し、スペイン・バルセロナの低層高密度住居群の空間構成を明らかにした。
|