2005 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー微細加工による結晶化ガラス酸化物イオン伝導体の作製とその応用
Project/Area Number |
17656215
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
半沢 弘昌 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (60228674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀川 高志 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 特任研究員 (40423214)
町田 憲一 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (00157223)
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Keywords | 固体電解質 / イオン伝導体 / レーザー加工 / 結晶化 / ガラス |
Research Abstract |
本研究では、イオン伝導性酸化物ガラスを作製し、レーザー照射による酸化物ガラスの結晶化を行い、イオン伝導体の生成及びその改質にレーザー微細加工技術を適用することである。 既存の化学実験用設備や高温電気炉を用いて溶融法やゾル・ゲル法を適用し、アルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンを含むホウ酸塩ガラス、Sr^<2+>とMg^<2+>を同時に添加したランタンガレート相((La,Sr)(Ga,Mg)O_<3-δ>)を含むホウ酸塩ガラスなどを原料として、これらを結晶化することで1価イオン(アルカリ金属イオン)または2価イオン(アルカリ土類金属イオン)および酸化物イオン(O^<2->)が伝導する結晶化ガラスを作製し、ガラスの組成、作製条件、結晶化前後のイオン伝導度などの物性を評価した。イオン伝導性は、結晶化処理により金属ホウ酸塩、金属ハロゲン化物またはランタンガレートの各結晶相の生成により発現することが分かった。 連続発振ファイバーレーザーと2次元自動ステージを組み合わせ、ガラス表面を任意の形状に加工可能なレーザー加工装置を構築した。レーザー加工装置の加工精度の確認とレーザー照射条件などの設定、ガラス組成と結晶化度との関係などを系統的に調べ、レーザー加工装置の最適化のための基礎データを収集した。 Sm^<3+>イオンを増感剤として添加したLi_2O_3-H_3BO_3やLa_2O_3-Ga_2O_3-H_3BO_3などのガラスにレーザー照射することによってガラス表面を部分的に結晶化し、結晶相がドットまたはライン状に形成されていることを光学顕微鏡により観察した。また、顕微ラマン分光装置を用いて結晶相を同定したところ、Li_2O_3-H_3BO_3とLa_2O_3-Ga_2O_3-H_3BO_3ガラスでは、それぞれLiBO_2、およびLaBO_3の結晶相がガラス相内に形成されていることが確認された。
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Research Products
(1 results)