2006 Fiscal Year Annual Research Report
医用材料-細胞界面のナノバイオインターフェイス制御
Project/Area Number |
17656217
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
尾坂 明義 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (20033409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 聡 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (20263618)
都留 寛治 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (50314654)
許 南浩 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (70173573)
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Keywords | 有機-無機ハイブリッド / スキャフォールド / 三次元培養 / 有機修飾セラミックス / ゾルゲル法 / ドラッグデリバリーシステム / 組織再生 / 細胞担持マトリックス |
Research Abstract |
セラミックス多孔体のように脆性破壊せず,孔内で良好に細胞が生育可能な無機-有機ハイブリッドスキャフォールドを作製した。ポリジメチルシロキサン(PDMS)とテトラエトキシシラン(TEOS)を原料として得られた柔軟性ハイブリッド多孔体に各種哺乳類細胞を三次元で培養した結果,各細胞とも多孔体内で良好に生着している様子が観察された。また,ラジアルフロー型バイオリアクターの細胞担持マトリックスに適用した結果,HepG2細胞は良好に増殖し,単層培養に比べて3倍以上のアルブミン産生能を示した。有機鎖としてキトサンやゼラチン等の天然高分子を用いた有機-無機ハイブリッドについても多孔化と細胞適合性を検討した。キトサンやゼラチンはグリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS)と化学的に結合されることでハイブリッド化された。キトサンはGPTMSとのハイブリッド化により,骨芽様細胞の親和性が向上した。ゼラチンにGPTMSをハイブリッド化すると,GPTMSの量により得られるハイブリッドの分解性が調節可能で,ハイブリッド内に担持させたタンパク質の徐放速度をコントロールすることができた。さらに当初の計画にはなかったが,これらのハイブリッド多孔体を脳組織再生支援材料として用いる検討も開始した。 この種の柔軟型無機-有機ナノハイブリッド多孔体は,多孔化が容易で孔径も自由に制御可能であることから,組織再生を望む箇所への吸収性インプラントやドラッグデリバリーシステムに用いられる薬剤,タンパク,DNA徐放用担体,細胞培養用の足場材料などへの応用が期待される。
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[Journal Article] Implantation of a new porous gelatin-siloxane hybrid into a brain lesion as a potential scaffold for tissue regeneration2006
Author(s)
K.Deguchi, K.Tsuru, T.Hayashi, M.Takaishi, M.Nagahara, S.Nagotani, Y.Sehara, G.Jin, H.Zhang, S.Hayakawa, M.Shoji, M.Miyazaki, A.Osaka, NH.Hyuh, K.Abe
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Journal Title
J Cereb Blood Flow Metab.
Pages: 1-11
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