2006 Fiscal Year Annual Research Report
メタンから水素と芳香族化合物を誘導するための触媒複合反応場の設計
Project/Area Number |
17656258
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田川 智彦 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (10171571)
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Keywords | メタン有効利用 / 脱水素反応 / 芳香族化反応 / PSA反応器 / 反応分離 / Mo-ZSM5 / チタン粉末 / 水素吸蔵 |
Research Abstract |
メタンから水素及び芳香族化合物を誘導するメタンの脱水素芳香族化反応は、天然ガスの有効利用という立場から注目されている。我々は、脱水素反応を平衡の制約を解除しつつ効率よく進行させるため、脱水素触媒と水素吸蔵合金をハイブリッド化し、周期操作によって反応分離場を持続させる「PSA(圧力スイング吸着)反応器」を提案している。効率的な反応系の設計には、触媒と水素吸蔵合金の組み合わせの最適化が不可欠である。本研究では、メタンの脱水素芳香族化反応を促進するための反応メディアとして、触媒にMo/HZSM-5を、水素吸蔵材料に金属チタンを組み合わせた。 単塔型反応システムを試作し、17年度より実験的検討を継続している。本年度は、特に触媒とチタン粉末のハイブリッド化について検討を行った。湿式ボールミルを用いたメカニカルアロイングによるハイブリッド化を試みたが促進効果は減少した。過度の機械的衝撃はゼオライト結晶構造の破壊を招き、活性の劣化につながったと考えられる。また、触媒とチタン粉末の位置的関係についても検討を行ったが、物理混合や層状充填などは、あまり大きな要因とはなりえないいことがわかった。これは、細孔内で脱水素反応が生起し、生成した分子状水素が触媒外部のチタンに吸蔵されることによると推定した。これは、過去の研究で示唆された、スピルオーバーによる原子状水素の吸蔵とは異なるメカニズムであると考察した。
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