2005 Fiscal Year Annual Research Report
センチメーターレベルのマイクロ多孔性単結晶薄膜の創製とナノホストとしての応用
Project/Area Number |
17656260
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大久保 達也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40203731)
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Keywords | ゼオライト / 単結晶 / 薄膜 / 核発生 / 結晶成長 / ホスト / ゲスト / エピタキシャル |
Research Abstract |
分子サイズの空間を有するゼオライトは触媒、吸着剤として幅広く実用化されており、その薄膜も分子認識機能を有するセンサーや分離膜としての利用に期待が集まっている。一方で、マイクロ多孔性材料は、さまざまなナノ構造を作製する上での「ホスト」・「鋳型」として利用することに期待されている。これらを達成するためには、従来の多結晶の薄膜ではなく、粒界が存在せずに、細孔が特定の報告に完全に配向した単結晶薄膜の創出が不可欠である。本研究においては、既に実用化されているセンチメーターレベルの単結晶基板を用い、ゼオライト及びその類縁物質の単結晶薄膜を合成すること並びにこれらをホストとしてナノ構造体を創出することを目指す。 まず既存のシミュレーターを用いて、格子が整合する基板とゼオライト薄膜の組み合わせを検討し、結晶とその結晶面を探索した。その結果Al_2O_3-MCM-22とMgO-Betaの系で格子定数の違いが極めて小さいことを見出した。これらの組み合わせについて、様々な実験条件でエピタキシャル成長の可能性を検討したが、これまでに単結晶膜の製膜には至っていない。 次に、次にSi基板表面に構造規定剤となる有機分子を固定した系での製膜を検討した。様々な構造規定剤の固定を検討したが、ゼオライトの製膜には至らなかった。 更にアプローチを変えて、ゲル中での結晶核生成前後のナノ粒子のOriented Attachmentの可能性を検討した。現在この可能性を未処理基板及び、パターン構造を有する基板上で検討を進めている段階である。
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