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2005 Fiscal Year Annual Research Report

遠心力により展開する大型膜面宇宙構造物の形状安定性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17656275
Research InstitutionJapan Aerospace Exploration Agency

Principal Investigator

奥泉 信克  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部宇宙構造・材料工学研究系, 助手 (10321564)

Keywords膜 / 遠心力 / 分布荷重 / 大変形 / 座屈 / 回転対称シェルの膜理論 / von Karman理論 / ソーラーセイル
Research Abstract

今年度はまず,回転円形膜面が面外分布荷重や慣性力を受ける際の静的平衡状態における変形形状や応力分布の解析を行った.膜面は容易に大変形し,座屈を生じるため,曲げ剛性を無視し,膜面形状の回転対称性を仮定して面外大変形を表現できる回転対称シェルの膜理論を適用して,座屈を考慮した基礎方程式の数値解法を提案した.重力下,真空中で円形膜の回転実験を行い,本解析法結果と比較し,解析の有効性を明らかにした.また,本解析結果と,従来よく用いられるvon Karman理論による同様な解析結果を比較し,両者はよく一致するが,座屈を伴い面外変位が非常に大きい場合に差異が現れることを示した.
また,提案手法を用いて,直径50m,膜厚7.5μmの回転円形ソーラーセイル膜面が太陽幅射圧や慣性力を受ける場合の平衡状態を解析した.その結果,検討したソーラーセイル膜面は,ほとんどの場合,面外変形によって周方向に座屈を生じ,半径方向,周方向ともに張力が発生するのは,回転数が高く遠心力が十分大きい場合か,太陽幅射圧と慣性力がバランスする限られた場合であること,宇宙機がスラスタ等で加速して大きな慣性力が作用すると,膜面は後方に大きく面外変形する可能性があることなどを定量的に明らかにした.
さらに,平衡状態の動的安定性の解析の準備として,von Karman理論の基礎方程式に基づき,回転円形膜の微小振動モードの解析を行った.従来の回転円形板の振動解析は板の曲げ剛性が支配的な場合であるのに対し,本研究は遠心力のみで面外剛性が生じる場合である.また,板の解析ではモード形状を数式で表すガラーキン法がよく利用されるが,曲げ剛性の無い場合に境界条件を満足する変位関数を得ることは困難なため,半径方向のモード形状を数値的に求める方法を考案して解析を行った.解析結果を膜面をバネ・質点系で近似する多粒子系モデルの数値解析結果と比較し,両者が概ね一致することを確認した.

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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