2006 Fiscal Year Annual Research Report
潮干狩りにおける人間の行動特性を考慮した海洋環境解析システムの構築
Project/Area Number |
17656283
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
村井 基彦 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 助教授 (60292893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 義行 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (60126373)
山中 亮一 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 助手 (50361879)
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Keywords | 潮干狩り / マルチエージェントモデル / 人工干潟 / 人間行動 / アサリ / 海の公園 / 海浜公園 |
Research Abstract |
平成18年度には平成17年度に引き続き、人工干潟である海の公園を調査域として潮干狩りを行っている人(利用者)のモニタリングおよびアンケートを行った。特に今年度は、当該海域のアサリ保護を目的とした公園条例が平成17年から施行されたことから、利用者の利用形態が変化することが予見され、アンケートの結果からもその条例の影響が観察された。また、利用者数の年間変動と季節・天候・潮汐などとの関連性の調査を行った。その結果、平成17年度の観測において従来では調査では観察されたことのない大型アサリが確認された点についても、平成18年度の観測においても引き続き大型アサリが観測された。こうしたアサリ保護の条例とアサリ資源量との関連性などの調査結果に関しては、横浜市主催の当該海域に関する連絡協議会および国内学会の研究委員会、国際会議などにおいても随時報告し、調査結果に関してはメディアにも取り上げられた。 一方、潮干狩りおける人間行動の数理モデル化に関しては、アンケート結果、ならびにビデオ画像の解析データに基づいた行動パターンの分析を行い、平成17年度に開発した数値シミュレーションコードの改良を行った。本コードは本研究において、全くオリジナルに開発した数値シミュレーションプログラムであり、数値シミュレーションの結果と実際に公園に出入りした利用者の滞在時間分布や潮干狩りを行っている人の空間分布との検証から、かなり合理的で妥当なモデル化が行われていることが確認された。そのシミュレーションコードの結果に基づいた数ヶ月をターゲットとした数値シミュレーションや考察により、利用客の潮干狩り行動特性と海の公園のアサリの現存量と関連性に検討を行った。また、18年度の国内学会(日本船舶海洋工学会)での講演が若手優秀講演賞を受賞した。平成19年度においてもこれらの研究成果は国内会議・国際会議において発表が予定されている。
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Research Products
(4 results)