2005 Fiscal Year Annual Research Report
エクセルギー・質量解析にもとづく新しい環境負荷評価法の開発
Project/Area Number |
17656296
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
井野 博満 法政大学, 工学部, 教授 (20029466)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 幸明 物質材料研究機構, 材料研究所エコマテリアル研究センター, センター長 (70354131)
|
Keywords | エクセルギー / 環境負荷評価 / ライフサイクルアセスメント / 廃棄物処理 / リサイクル |
Research Abstract |
環境汚染の危機的状況が明らかになるに伴い、それを客観的に評価するためにライフサイクルアセスメント(LCA)が広く行われるようになった。しかしLCAは、評価項目をどう選ぶか、別種の環境負荷をどう統合するかという大きな問題を抱えている。本研究では、熱物理学の概念であるエクセルギーを用いて環境負荷の評価を行うことを目的として、飲料容器のリサイクル、発電システム、ニコセメントについてエクセルギー・質量解析を行いつつある。 エクセルギー解析の基本的な考え方を述べておく。原料の製造から使用・廃棄・リサイクルのすべてを含むシステムを構成し、その中のそれぞれのプロセスについて、エクセルギー収支を計算する。 E^X_<input>=E^X_<product>+E^X<waste>+E^X<heat>+AE^X 左辺は投入物質の、右辺第1項は製品の、第2項は廃棄物の、第3項は廃熱のエクセルギーであり、最後の項はエクセルギー損失である。われわれは、解析の結果を視覚的に示す新しい表現法を用いた。1つのプロセスを資源・製品・廃棄物を3つの辺とする正3角形で表し、エクセルギーの大きさを長さ、質量を巾とする矢印で投入・産出量を表す方法である。 現在行いつつある研究は、過去に実施した解析例とともに、次の解説で概要を紹介している。井野博満,「エクセルギーによるリサイクルおよび廃棄物処理の評価」,『金属』,Vol.75,No.9(特集:材料のエコバランス)(2005)pp887-894
|