2005 Fiscal Year Annual Research Report
高速充放電が可能な電極材料の超音波化学法による作成
Project/Area Number |
17656310
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八尾 健 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (50115953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比野 光宏 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (20270910)
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Keywords | リチウムイオン電池 / 高速充放電 / 超音波化学法 |
Research Abstract |
種々の条件を検討した結果、超音波を用いて水酸化ニッケルを一旦合成した後、熱処理することで微粒子の酸化ニッケルを得ることができた。電気化学的に活性であることも確認した。また酸化鉄についても合成可能であることがわかり、電気化学的に活性であることを確認した。なお、ホーン型の高出力超音波発生器では合成が可能であったが、低出力のバス型超音波装置では酸化物合成はできないこともわかった。以下に具体的手法を記す。 酢酸ニッケル・四水和物0.100molを超純水200mlに溶かし、pH8.5に調整し、専用のガラス管でホーン型超音波装置で20kHz、3時間超音波を照射した。pH調整には酢酸を用いた。0.1μmのメンブレンフィルターで吸引濾過後、120℃で一晩乾燥した。沈殿物を遠心管に入れ、6000rpmで5分間遠心分離をした後超純水で2回、エタノールで1回洗浄し再度遠心分離をした。120℃で一晩乾燥し、メノウ乳鉢で充分に粉砕した後、250℃3時間熱処理することで酸化ニッケルが合成できた。サイクリックボルタンメトリ及び充放電測定によると、一サイクル目ではサイクリックボルタモグラムにはピークが、充放電プロファイルにはプラトーが1.2V、0.7V(vs.Li+/Li)に見られたが、対応する酸化電流ピーク及びプラトーは見られなかった。しかし二サイクル目以降では可逆に反応することがわかった。一サイクル目での放電容量は1760mAh/gであり、二サイクル目以降では約800mAh/gの容量が得られた。 硝酸鉄(III)九水和物を用いて同様な手法で酸化鉄微粒子を合成した。pHは7.5、熱処理温度は150℃とした。充放電容量は約375mAh/gであり、サイクル劣化も小さかった。
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Research Products
(1 results)