2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイハギにおける微弱な接触刺激「音」に対する応答機構の解明
Project/Area Number |
17657017
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
角山 雄一 京都大学, 放射性同位元素総合センター, 助手 (90314260)
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Keywords | マイハギ / 音 / 接触刺激 / 托葉 |
Research Abstract |
・マイハギ托葉の音に対する高感受性帯域・強度の調査システム構築: マイハギ托葉における音に応答した振幅運動を定性的、定量的に測定できる実験システムの構築を行った。様々な周波数、強度の音を異なる波形(ゲート発振、スイープ発振など)で出力できるマルチファンクションシンセサイザーを導入し、植物体に様々な音を照射した。測定環境に常に存在する様々なノイズの影響を排除するため、FM波によるホワイトノイズを一定時間照射後、目的の音をFM波に加算して照射した。托派の振幅運動における葉の葉軸に対する回転角度及び速度を高解像度ビデオカメラで録画し、汎用の画像解析ソフトを用いて托葉の運動挙動の変化を解析した。また、可能な限り無音環境で生育させた植物体を確保するため、防音措置を施したマイハギ生育バイオチャンバーの作成を開始した。 ・マイハギ接触刺激関連遺伝子のクローニング及び発現解析: マイハギの接触刺激関連遺伝子群の塩基配列を決定する目的でマイハギのゲノミックDNA及びtotalRNAの回収を行った。ノザンブロット解析等により音刺激に応答した遺伝子発現挙動の変化を調べるには、多量の托葉基部細胞からRNAを採取する必要があるが、托葉基部の数は非常に少ない。そこで、音に対する反応性がなるべく高い個体をサンプルに用いることでこの欠点を回避することにした。まずは高反応性個体の選抜、次いで選抜個体の繁殖を開始した。
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