2005 Fiscal Year Annual Research Report
生物分類学と情報科学との融合による線虫分類学推進の可能性を探る
Project/Area Number |
17657031
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白山 義久 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 教授 (60171055)
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Keywords | 線虫類 / 分類学 / 情報科学 / 画像処理 / 同定支援 |
Research Abstract |
平成17年度は、交付が年度の途中からだったため、当初申請した研究計画の中から、範囲を限定して研究を進めた。研究代表者は従来から線形動物の系統分類学的研究を推進してきているが、その過程で、すべての水圏に生息する自活性線虫について、その原記載論文の画像情報をデータベース化してきた。本研究では、そのデータベース画像を活用する予定だったが、pdfファイル化した画像データのみで作成されていたため、テキストの検索ができないという問題点があった。そこで、まずDesmoscolecida目について、この画像データに対してOCRを行い、すべてのpdfファイルを透明テキスト付きのpdfファイルに変更した。またデータベースサーバにテキスト検索が可能なシステムを搭載した。以上の作業を行うことにより、この目について、分類形質のキーワードを入力することにより、関連する分類群を検索抽出することができるシステムに改訂することができた。上記の作業を実施するために人件費を用い、サーバのハード的な増強を行った。 また、標本(同定されているもの)の観察画像を標本情報としてデータベース化するための、従来所有していた三次元顕微鏡を調整し、光学的切片の顕微鏡画像情報をもとに、線虫の三次元構造を再構築することを試みた。今までは、デフォルトの設定では分類学が必要とする形態情報を再現することができなかったが、再構成する標本の厚みを一部分に限り、再構成された画像をさらに複数組み合わせるといった工夫をすることによって、かなりの部分は問題点を解決することができた。
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