2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17657040
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Research Institution | Miyagi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
島 礼 宮城県立がんセンター(研究所), 薬物療法学部, 部長 (10196462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田沼 延公 宮城県立がんセンター(研究所), 研究員 (40333645)
野村 美有樹 宮城県立がんセンター(研究所), 技師 (40390893)
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Keywords | PP1 / NIPP1 / 転写 / スプライシング / 翻訳 / FHAドメイン / クロマチン免疫沈降法 / 結合蛋白 |
Research Abstract |
PP1の結合タンパクに関して以下の研究を行った。 1.PP1/NIPP-1の遺伝子発現における機能 (1)レポーター遺伝子(beta globin gene/BGG)と共にNIPP-1を細胞内に発現させ、クロマチン免疫沈降法で調べたところ、スプライシング前後のBGGmRNAと結合することが明らかとなった。 (2)Lys-rich配列を欠損したNIPP-1は、共発現させたレポーター遺伝子のスプライシングを阻害する作用があることを見出した。 (3)(2)の現象にはPP1結合ドメイン、FHAドメインが必須であった。したがって、NIPP-1がPP1と未同定のリン酸化タンパクとの結合を介して、スプライシング制御に働くこと。その機能にはLys-rich配列が重要であることが示唆された。 (4)次にNIPP-1大量発現の翻訳への影響を調べたところ、BGG遺伝子の翻訳を抑えることが分かった。核蛋白であるNIPP-1は、細胞質イベントである翻訳を制御する機構をもつことが明らかとなった。 以上、NIPP1は遺伝子のスプライシングから翻訳まで遺伝子の発現制御に関わる。 2.アストロサイトにおける、PP1-ビメンチン結合の意味 アストロサイトをイオノマイシンで処理すると、CaMKII依存性のビメンチンSer38とSer86のリン酸化が認められる。そのうちのSera38はすぐ脱リン酸化されるが、Ser86はリン酸化が維持されることを見出した。そのメカニズムを解析し、PP1がビメンチンのVal83-Asp84-Phe85部位と結合し、Ser38を効率よく脱リン酸化する一方で、空間的阻害により、ホスホSer86の脱リン酸化をブロックすることが明らかとなった。 2.細胞分裂におけるPP1-オーロラA結合の意味 PP1がオーロラAと結合して、スレオニン320を脱リン酸化することを見出した。
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Research Products
(4 results)