2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17657069
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
水島 昇 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副参事研究員 (10353434)
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Keywords | オートファジー / リソソーム / 可視化 / pH感受性蛍光色素 |
Research Abstract |
オートファジーは真核生物に普遍的に存在する大規模な細胞内分解系である。本課題では哺乳類細胞を用いて、客観性のあるオートファジーの定量的評価方法を開発することを目的としている。オートファジーによる分解の本質は細胞質からリソソームへの「移動」であり、現在特にこのオートファジーの「フラックス」の定量が最も望まれている。そこで、リソソーム内が酸性であることに着目し、中性の細胞質からの物質移動をpH感受性色素で追跡することを試みた。まず酸性条件下で蛍光を発するプローブとしてまずアマシャム社のCypHer5を用いた。これは酸性条件下でのみCy5様の特性をもつ。CypHer5を細胞質にマイクロインジェクションしたところ、ただちにリソソームが染色された。これはこの色素がオートファジー非依存的に直接膜を透過している可能性が考えられた。そこで次にCypHer5をBSAやIgGなどのタンパク質に共有結合させ、これを細胞質にマイクロインジェクションした。その結果、リソソームへの移動がかなり抑制されたが依然として短時間でリソソームへ到達している像を得た。またこの結果はマクロオートファジー機能不全細胞(Atg5ノックアウト細胞)でもほぼ同様に観察された。これらの結果から、CypHer5を細胞質にインジェクションすることで、そのリソソームへの移行は追跡されているものの、オートファジーには依存しないリソソームへの輸送経路があることも示唆される。今後ミクロオートファジーの経路なども同時に阻害することによって、より全般的な細胞質-リソソーム輸送経路のモニター方法の開発を試みる。
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Research Products
(4 results)