2006 Fiscal Year Annual Research Report
短時間の単色光補光による有用形質の発現誘導と新形質植物の経済生産技術の開発
Project/Area Number |
17658017
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
仁藤 伸昌 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (80015809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 俊郎 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (50110242)
伊東 卓爾 近畿大学, 生物理工学部, 助教授 (90033274)
渡辺 俊明 近畿大学, 生物理工学部, 助教授 (50201207)
堀端 章 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (70258060)
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Keywords | 単色光 / 紫外線 / 可視光 / 花色発現 / 光形態形成 / 透過性太陽電池 |
Research Abstract |
本年度は、研究初年度に構築した共同研究基盤と基礎的研究成果に基づいて、園芸植物への単色光照射の農業的影響を詳細に調査するとともに、透光性太陽電池によって得られるエネルギーをLEDによる発光に置き換えるシステムの開発に取り組んだ。 本年度新たに購入した照度・色測定システム(オーシャンフォトニクス(株))は、光ファイバー内の信号を解析する目的で開発されたものを本研究に用いやすいように改良したものであるが、照射光の波長分布の解析や、微細領域(数mm^2)の花色評価に優れた能力を発揮した。このシステムを用いて、スプレーギクでは、つぼみへの紫外線照射によって花色変化(紫色が濃くなる)を誘導できることが明らかになった。さらに開花後の花への照射では花色変化を誘導できないこと、および、UV-Aよりも短い波長の紫外線が効果的であることが明らかになった。これらの成果を基に、スプレーギクの生産システムの中にこの技術を導入することを検討している。また昨年見出された、ビオラのプロッチ(目)部分が青色光によって白色から淡青色に変化する傾向は、本年度の実験によって統計的に有意な差として再び認めることができたが、同一品種内でも反応の有無が異なる場合があり、この反応には未知の要因が深く関与している可能性が示唆された。 一方、エネルギー分野では、昨年度に製作した透光性太陽電池(太陽工業(株)・KN38)を屋根に設置したおよそ6m^2のガラスハウスを連続的に稼働させ、月ごとに発電量などの計測を続けている。また、補光用のLED点灯制御回路を試作し、その性能評価を行った。
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Research Products
(1 results)