2006 Fiscal Year Annual Research Report
既存抗菌剤の潜在活性をひきだす介助分子の探索と介助型抗菌作用の効力の検証
Project/Area Number |
17658051
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
田中 俊雄 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (10137185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻田 亮 大阪市立大学, 都市健康・スポーツ研究センター, 講師 (00244624)
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Keywords | アリシン / アンホテリシンB / 抗真菌作用 / 銅 / ニフィマイシン / 出芽酵母 / 液胞 / アルゴステロール |
Research Abstract |
本年度研究においては、アリシン+amphotericin B(AmB)がどのようなメカニズムによって真菌液胞の形態形成に影響を与え、液胞膜の断片化を促進するのかを出芽酵母をモデルとする系で明らかにしようとした。さらに、アリシンと同様にAmBの抗真菌作用を増幅する因子の探索を行った。まず、細胞膜エルゴステロールの液胞膜への輸送が液胞の形態形成に必須である事実にもとついて、エルゴステロール前処理細胞におけるアリシン+AmBの殺菌作用について検討した。その結果、エルゴステロール処理細胞の液胞は高濃度AmBおよび低濃度AmB+アリシンの作用を受けた際に球状の膨潤状態を維持しており、膜の断片化などの作用を受けないことが明らかになった。エルゴステロール処理によっても、高濃度AmB処理細胞の生存率は低下するいっぽう、低濃度AmB+アリシン処理細胞はこの処理によってかなりの生存率を回復した。この事実にもとついて、アリシンの細胞膜から液胞膜へのエルゴステロール輸送系への影響についてフィリピンをプローブとする系で検討したところ、アリシンがこの系を阻害するという新しい知見を得ることができた。 ポリエン系抗生物質の一つであるniphimycin(NM)のマクロライド環に結合するアルキルグアニジン側鎖のアナログ数種について、AmBの抗真菌作用への影響を調べた。その結果、アナログの一つであるMC12がAmBの作用を顕著に増幅する事実を認めた。MC12はAmBの真菌液胞膜断片化作用を増幅しており、その作用の選択性からも本研究の目的とする介助因子として位置づけることができた
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Synergisitc fungiciadal activities of amphotericin B and N-methyl-N"-dodecylguanidine : A constituent of polyol macrolide antibiotic niphimycin2007
Author(s)
Ogita, A., Matsumoto K., Fujita, K., Usuki, Y., Hatanaka, Y., Tanaka, T.
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Journal Title
Journal of Antibiotics 60・1
Pages: 27-35
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