2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17658071
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤木 利之 Nagoya University, 大学院・環墳学研究科, COE研究員 (10377997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 麻美 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 助教 (60273497)
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Keywords | 環境 / 林学 / アレルギー / スギ / 窒素循環 |
Research Abstract |
日本の森林生態系は、都市近郊で窒素過剰な状態となっており、窒素過剰なスギ林は、余剰な窒素を窒素含量の高いスギ花粉で排出している可能性がある。したがって、都市近郊のスギ林ではスギ花粉の生産量が多いことが予想される。そこで、愛知県豊田市のスギ林内に3プロットに50kg、25kg、0kgの硫酸アンモニウムを散布し操作実験を行った。そして、リタートラップから花粉形態の違いや落葉・雄花・種子・球果の量や窒素濃度等を分析した。その結果、各トラップ間で落下雄花一個あたりの重さ、単位面積あたり雄花落下量、落下雄花の単位面積あたり個数、花粉形態に違いが見られなかった。さらに落葉・種子・球果の分析については現在分析中である。群馬、埼玉、東京、神奈川、静岡、愛知、京都、高知の合計約70地点でスギの開花直前の雄花、種子、生葉を採取し、窒素濃度と花粉形態を調べた。花粉を走査電子顕微鏡で形態観察を行ったが、地域による違いは全くなく、花粉粒の大きさや表面構造に変動はないと考えられる。関東地方では、雄花と生葉の窒素濃度が高い傾向があったが、種子窒素濃度は低い傾向であった。雄花の窒素濃度は生葉の窒素濃度と有意な正の相関(r=0.54,P<0.01)があったが、種子の窒素濃度は雄花および生葉の窒素濃度との間に関係はみられなかった。種子窒素濃度は平均気温および降水量と有意な正の相関があった。
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