2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17658131
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
服部 真彰 九州大学, 大学院農学研究院, 教授 (60175536)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 伸彦 九州大学, 大学院農学研究院, 助教授 (00363325)
宗 知紀 九州大学, 大学院農学研究院, 助手 (90221340)
|
Keywords | 転写活性 / 刺激-応答 / 細胞分化 / ミオスタチン / プロジェステロン / 受容体 / リアルタイム / 細胞培養 |
Research Abstract |
細胞の刺激-応答反応および胚由来未分化細胞の分化過程で発生する転写因子の活性(分子リズム)をリアルタイムで観察するために、応答配列を組み込んだベクターを構築した。今年度は、ミオスタチン刺激転写因子(Smad)およびプロジェステロン受容体(PR)による制御領域について調査し、その刺激-応答反応を検証した。Smadシグナリングについては、CAGAボックス、またPRについてはそのコンセンサス配列(AGAACACAGTGTTCT)を合成して、それぞれpGL3ベクター(ルシフェラーゼ遺伝子を連結)に導入、大腸菌に導入してクローニング、常法にしたがってプラズミドを精製した。このプラズミドを目的の細胞(ニワトリ胚由来未分化細胞、ブタ単離顆粒層細胞)にリポフェクションにより導入した。それぞれ、正確な評価を出すために、RNA干渉法あるいはアンタゴニストを用いて、刺激-反応の特異性を検証した。ミオスタチン刺激によって応答するSmadシグナルの場合、細胞分化誘導36時間前後に最大活性を示したのに対し、RNA干渉によりGDF-8の翻訳を抑制した場合、活性のピークがほぼ完全に抑制されることが認められた。また、PR転写シグナリングでは、プロジェステロン刺激では約20時間前後に活性のピークが見られたが、PRアンタゴニスト(RU486)はこの活性のピークを完全に抑制することが認められた。以上の結果から、転写制御領域のコンセンサス配列を合成して、細胞のリズムならびに刺激-応答を連続的にとらえることができ、本システムが有効に機能していることが証明された。
|
Research Products
(3 results)