2007 Fiscal Year Annual Research Report
原虫に感染するウイルスの同定と次世代組換えワクチン開発への応用
Project/Area Number |
17658136
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
玄 学南 Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine, 原虫病研究センター, 教授 (10292096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授 (10271751)
高島 康弘 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20333552)
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Keywords | 原虫 / バベシア / Babesia gibsoni / ウイルス / cDNAライブラリー / ESTデータベース |
Research Abstract |
ウイルスは、動物・植物から細菌に至るまで地球上の殆どの生物に普遍的に認められている。近年、原虫(単細胞原生動物)にもいくつかのウイルス様粒子の観察例の報告はあるが、その正体はいまだに謎のまま残されている。そこで、本研究では原虫に盛染するウイルスの正体の解明を目指して実施した。本年度に実施した研究内容と得られた研究成果は以下の通りである。 1) イヌバベシア(Babesia gibsoni)原虫について電子顕微鏡観察を行ったところ、ウイルス様粒子が認められた。 2) イヌバベシア原虫の完全長cDNAライブラリーより作成したESTデーターベース(約10,000クローンのデーターを含有)についてウイルス相同遺伝子の検索を行ったところ、約10種類の推定ウイルス相同遺伝子(Simian Virus 40 large tumor antigen homologue、 Simian Virus 40 viral coat protein homologue、 Simian Virus 40 VP1 homologue、 Herpesvirus UL35 homologue、 Herpesvirus large tegment protein homologueなど)が検出された。 3) 上記の幾つかの遺伝子について、ORFをクローニングし、大腸菌発現系にて組換えタンパク質を作製した。 4) 現在、組換えタンパク質をマウスに免疫し、特異抗血清を作製中である。 5) 今後は、特異抗血清を用いた免疫電顕によるウイルス様粒子の証明とそれらの原虫内における存在意義についての検討が課題として残される。
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Research Products
(4 results)