2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17658139
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松木 直章 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授 (40251417)
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Keywords | 猫 / 糖尿病 / インスリン / c-ペプチド |
Research Abstract |
猫の糖尿病を病型分類して新たな診断基準を策定するため、猫の血清インスリンならびに血清c-ペプチドに対する測定法の確立を試みた。血清インスリンについては、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を用いたサンドイッチFLISAを確立し、測定限界(牛インスリン換算)約0.2μU/mLという高感度で猫インスリンが測定可能になった。本法は現在のところ世界的に最も高感度な猫インスリン測定法であり、産学共同で商品化すべく細部を調整中である。本法は既に臨床応用可能であり、猫でも肥満によりインスリン抵抗性に伴う高インスリン血症が認められるなど、糖尿病の病態解析に役立ちはじめている。一方、猫のc-ペプチドのアミノ酸配列に基づいて部分ペプチドを10種類以上合成し、マウスあるいはウサギに免疫して抗体作成を試みたが、猫のc-ペプチドに特異的な抗体は1つも得られず、研究期間内にc-ペプチドの測定法は確立できなかった。 前年度に引き続き、本年度も組換えヒトインスリンと同様の2ペプチド法で猫インスリン合成を試みた。結果として、B鎖の合成および純度管理は容易であったが、A鎖の性質はヒトインスリンのそれと大きく異なり、ヒトインスリンを参考にした合成条件ではB鎖と複合体を形成させ、特異的な立体構造を取らせることができなかった。
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