2005 Fiscal Year Annual Research Report
植物・微生物機能の融合による疎水性有機物汚染の新規浄化法の提案
Project/Area Number |
17658150
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野尻 秀昭 東京大学, 生物生産工学研究センター, 助教授 (90272468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田部井 豊 農業生物資源研究所, 新生物資源創出研究グループ, チーム長(研究職) (10414921)
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Keywords | バイオレメディエーション / 形質転換植物 / 分解微生物 / ファイトレメディエーション / 環境汚染物質 / 疎水性物質 / ハイブリッド / biodegradation |
Research Abstract |
Multi-component型芳香環分解酵素であるcarbazole 1,9a-dioxygenaseの各componentをコードする3つの遺伝子(carAa, carAc, carAd)を各々カリフラワーモザイクウィルス35Sプロモーターの下流に連結し、その遺伝子カセットをタンデムに連結して選抜マーカーとしてハイグロマイシン耐性遺伝子とgfp遺伝子を含むpSMAH763に組み込んだ。各car遺伝子の3'末端は、コードするタンパク質のC末端にタンパク質安定化シグナルとして働く4アミノ酸配列(KDEL)が付加されるようデザインした。形質転換のホスト植物としては、ウリ科(キュウリ)の他、比較のためタバコ、シロイヌナズナも用い、形質転換はアグロバクテリウム法により行った。 タバコ植物体・シロイヌナズナ植物体は、ハイグロマイシンの発現をマーカーとして形質転換植物体の選抜を進めた。現在までに、タバコ植物体はPCRによる遺伝子導入の確認の後、ウエスタン解析にてCar酵素の高発現ラインを選抜して種子を回収中である。今後早急にホモ個体の選抜を行う予定である。シロイヌナズナ植物体では、PCRにて遺伝子導入が確認できたラインの種子を回収中であり、その後タバコの場合と同様にCar酵素高発現ラインの選抜とホモ個体の選抜を行う予定である。 キュウリ植物体は現在ハイグロマイシン耐性植物の選抜中で、今までにcar遺伝子の導入がPCRにより確認されているラインも9株得られている。十分な数のキュウリ形質転換ラインが得られた後、ウエスタン解析によるCar酵素の発現の確認を行う予定である。
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