2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノテクノロジーを利用した半導体担持型有機金属触媒の開発
Project/Area Number |
17659001
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
有澤 光弘 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (40312962)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 篤司 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (80130029)
下田 正彦 (独)物質材料研究機構, 主席研究員 (60343836)
|
Keywords | ナノテクノロジー / 有機金属触媒 / 半導体 / 硫黄 / パラジウム |
Research Abstract |
本研究テーマはナノレベルで新しい3層構造体(半導体基板-結合原子または分子-有機金属錯体)を創生し、その物理的性質及び化学的反応性を探索することを目的とするものである。 既に我々は硫黄が基板と有機金属触媒との結合原子として適当であることを見出しているが、今年度遂行した研究結果から、以下の研究成果を得た。 1、加熱洗浄をアセトニトリル中で行う従来法では、再現性に問題があったが、有機金属触媒担持後の加熱洗浄をキシレン中で実行することで、再現性良く本3層構造体を製造することに成功し、新しい製造方法を開発した。 2、本触媒を様々な基質を用いた鈴木カップリングに付し、本触媒の一般性について検討した。その結果、本触媒は臭化ベンゼン、塩化ベンゼン等には適応できない事が分かった。 3、本触媒の機能についてX線光電子分光法(XPS)を用いて考察を加えた。その結果、Heck反応の前後で担持されたパラジウムの状態が変わらない事が分かった。 4、本触媒の機能について走査電子顕微鏡(SEM)を用いて考察を加えた。その結果、加熱洗浄の前後で表面構造に変化がある事が分かった。 5、より効率良く本基板結合型有機金属触媒を創生するために、他の原子についてもtetherと成りえないか検討した。即ち、Tetherは原子に限らず分子でも良く、「固相物質と結合する官能基」と「有機金属錯体と結合する官能基」の両方の官能基を有する結合分子を種々合成した。 [研究協力者] 東京大学・生産技術研究所・特任助教授 塚本史郎 東京大学・工学系研究科・助手 岡林潤 (657文字)
|