2005 Fiscal Year Annual Research Report
セミラショナル医薬品設計:ファージライブラリーとコンピュータ支援薬物設計との融合
Project/Area Number |
17659008
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
藤井 郁雄 大阪府立大学, 理学系研究科, 教授 (70189984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
円谷 健 大阪府立大学, 理学系研究科, 助手 (00372855)
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Keywords | 医薬品設計 / 薬物設計 / バーチャルスクリーニング / ファーマコフォア |
Research Abstract |
本研究では,ファージ表層提示ライブラリー法とコンピュータ支援薬物設計(バーチャルスクリーニング)を融合させた新しい医薬品設計手法を開発する.すなわち,立体構造を持つペプチド(α-helixやループなど)から構成されるファージ・ライブラリーを構築し,その中から標的タンパク質に結合するペプチドを検索する.得られるペプチドは強固な立体構造を持つので,その構造からファーマコフォアの3次元構造情報を入手し,その情報をもとに低分子化合物ライブラリーをバーチャルスクリーニングして,医薬品リード化合物を設計する. 1.ファージ表面提示ライブラリーの構築: (a)α-ヘリックス構造ライブラリー:ヘリックス・ループ・ヘリックス構造ペプチドの外側のアミノ酸5残基を遺伝子増幅装置によりランダム化し,ファージ・表面タンパク質上に提示させるたファージ・ライブラリーを構築した. (b)ループ構造ライブラリー:ヘリックス・ループ・ヘリックス構造ペプチドは,2本のヘリックス鎖間のロイシン残基による疎水相互作用ならびにそれぞれのヘリックス上にあるグルタミン酸とリジン残基との相互作用により安定化されるため,ループ部分をライブラリー化してもヘリックス構造は崩れることはない.そこで,ループ部分の5アミノ酸残基をランダム化した,ループ構造ライブラリーを構築した. 2.ファージ・ライブラリーのスクリーニング: 顆粒球刺激因子(G-CSF)受容体やインテグリンα5β1に対してスクリーニングし,結合性ペプチドを検索した. 3.受容体結合性ペプチドの合成: ファージ・ライブラリーのスクリーニングより得られたペプチドをF-moc法を用いる固相合成法により合成した.
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