2005 Fiscal Year Annual Research Report
未知ゲノム配列non-codingRNAの機能解析
Project/Area Number |
17659016
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
辻本 豪三 京都大学, 薬学研究科, 教授 (80172013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 恭史 京都大学, 薬学研究科, 研究員(COE) (20283666)
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Keywords | Non-coding RNA / microRNA / マイクロアレイ解析 / バイオインフォマティクス |
Research Abstract |
セントラルドグマに表現されるように、生命活動の機能的主役はタンパク質コード遺伝子(cRNA)に限定されてきたことから、ncRMの研究に対する基盤知識・技術はともに乏しく未開拓な領域である。そこで、本研究では、トランスクリプトーム解析とバイオインフォマティクス技術を駆使し、機能未知のncRNAの生物学的機能を解明することを目的としている。本年は、microRNAについて網羅的探索技術(microRNA用のマイクロアレイ)の開発を行った。現在、microRNAはヒトで326種類、マウスで249種類の存在が示唆されているが、網羅的にmicroRNAを検出する手法はまだない。また、microRNAはその存在量が微量であるため検出には高い感度が要求される。これまで我々はDNAチップの高感度化に取り組み、従来に比べ約100倍の感度を有するDNAチップを開発した。今回、この高感度DNAチップを用いたmicroRNAの網羅的検出を指向し、mirVanaTM miRNA Probe Set(Ambion社製、以下single probe)、mature microRNAのantisense鎖をtandem化したtandem probeおよびmature microRNAのsense鎖(以下revese probe)をprobeとしたmicroRNAチップを試作した。まず初めに、2μg、1μg、0.5μg、250ng、125ng、および62ngのHela由来small RNAを用いてdynamic rangeの検討を行った。その結果、少なくとも0.6μg〜20μg(total RNA換算)と予想された。次にmicroRNAチップの感度向上に対する検討を行った。Single probe、tandem probe、およびreverse probeのsignal強度を比較した結果、tandem probeはsingle probeよりも1.2〜2.1倍程度signalが強くなった。また、reverse probeはsingle probeに対して約半分のsignalとなった。よってtandem probeとreverse probeを用いたS/N比は感度を向上させる可能性が得られた。今後、このmicroRNAチップを用いて、発生・分化過程における新規microRNAを探索する。
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Research Products
(34 results)