2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17659090
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
深水 昭吉 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 教授 (60199172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 純治 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 講師 (30323257)
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Keywords | 胎児発育遅延 / 妊娠中毒症 / 妊娠高血圧 / 少子高齢化 / 受容体 / シグナル伝達 / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
妊娠高血圧マウスでは、母体における妊娠後期の高血圧に加え、胎盤構造の異常、求心性心肥大、たんぱく尿などが観察されている。胎児に関しては、顕著な子宮内胎児発育遅延(IUGR)と高い周産期死亡率、また産児に関しては心不全およびチアノーゼ様症状が観察されている(未発表)。さらに、周産期死亡を回避できた個体でも、生後3ヶ月ほどで血管破裂による脂肪などその後の罹患率が高いことが判明してている(未発表)。 「妊娠高血圧マウス」(FASEB J.18,388-390,2004;Science 274,995-998,1996)と新規7回膜貫通型受容体APJ受容体ノックアウトマウス(J.Biol.Chem.279,26274-26279,2004)を最大限活用し、平成18年度は下記の研究計画を実施した。 (1)母胎環境が病的状態での胎児の発育 妊娠中毒症病態の発症・進展時に焦点を当て、発症前胎生16日と発症後の胎生17日、および病態進展時の胎生19日目の胎盤に関しで生体の発生分化と病態形成に重要な生埋活性物質関連遺伝子や薬物応答遺伝子を広く網羅した遺伝子チップを用いてゲノムワイドな発現解析を行った。 (2)胎児発育遅延を生じる受容休シグナル系の同定 妊娠高血圧マウスとAPJ受容体遺伝子ノックアウト(ARJ-KO)マウスを戻し交配して作製した♀APJ-/-/hAG-Tgマウうと=♂hRN-Tgマウスとの交配で作製した産児を解析したところ、母体側APJシグナルのIUGRへの効果は、新生児重量に関しては最小限であることが判明した。蘇生率や発達率も特に大きな変化はなく、APJ以外のシゲチルボ重要であることが示唆された。
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