2005 Fiscal Year Annual Research Report
ピロリ菌発現ベクターを利用した病原性毒素の生細胞モニタリング解析
Project/Area Number |
17659100
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
佐野 健司 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (50205994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 浩良 信州大学, 医学部, 教授 (50273107)
上原 剛 信州大学, 医学部附属病院, 助手
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Keywords | H.pylori / Cag A / Vac A / shuttle vector |
Research Abstract |
H.pyloriの標準株ATCC43504からDNAを抽出し、Cag A, Vac Aの全長の遺伝子をPCRで増幅してクローニングし、シークエンスで確認した。よく知られているように、H.pyloriは株ごとにCag A, Vac Aの塩基変異が多く存在し、これが病原性と深い関係がある。特に、Cag Aのチロシンリン酸化部位のリピートの数は重要で、標準株ATCC43504の場合は5回と最も多い方に属しており、病原性の強い性質を備えているものと推測される。Cag Aのチロシンを含む繰り返し配列部位は上皮細胞に注入された後に、細胞内のリン酸化蛋白でチロシン残基がリン酸化され、これによって細胞内にシグナル伝達が開始され、サイトカインなどの起炎分子の誘導が起こるとされている。 Cag A遺伝子をFLAGを含む発現ベクターとGFPを含む発現ベクターに組み込んで、まずHEK293T,AGSなどの培養細胞内での発現を観察した。ウエスタン・ブロッティングでは、予想されるよりもやや小さなところに陽性バンドが観察されたが、このバンドはTagの抗体とCag A特異的抗体で陽性となり、培養細胞内での発現がうまくいっているものと解釈された。 現在、TagつきのCag A遺伝子をshuttle vectorであるH.pylori発現ベクター(pHel2)に改変中で、大腸菌でまず発現させ、クロラムフェニコールで選択した後に、H.pyloriに遺伝子導入する予定である。
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Research Products
(6 results)