2006 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生ペプチドSVVYGLRの作用メカニズムの解析
Project/Area Number |
17659115
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河口 直正 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70224748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 吉之輔 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10362683)
松浦 成昭 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70190402)
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Keywords | 病理学 / 再生医療 |
Research Abstract |
1.SVVYGLRの類似体、変異体などのアナログからさらに著明な血管新生促進能をもつペプチドを見出すために、血管新生ペプチドSVVYGLRの機能として重要なアミノ酸を同定し、種々の置換、修飾を行い、種々の機能ペプチドを合成し、DAS(dorsal air sac)法を用いてin vivoにおける血管新生能の評価を行った。 1)SVVYGLRの両端のSerineまたはArginineを欠失させたペプチドVVYGLR、 SVVYGLもSVVYGLRと同等の血管新生能を有していた。 2)SVVYGLRのTyrosine(Y)を欠失させたペプチドでは血管新生能が著明に減少した。このことよりSVVYGLRの血管新生作用にはTyrosineが重要であることを確認した。 3)Tyrosineが血管新生に重要な意義をもっていることが判明したためTyrosineが持っているベンゼン環に着目し、他のアミノ酸でベンゼン環を持つPhenylalanine(F)とTryptophan(W)に置換したペプチドを合成し、その血管新生能を評価した。その結果、Tyrosine(Y)をPhenylalanineに置換しても血管新生能は変わらなかった。また、Tryptophanに置換したペプチドでは減少した。 2.虚血性疾患に対するSVVYGLRの効果をラットの下肢虚血モデルを用いて検討した。レーザードップラー法により血流量を評価した結果、SVVYGLR投与により血管閉塞直後に比較して閉塞後7、14日後で著明な血流の増加を認めた。さらにSVVYGLR投与により毛細血管密度の上昇も見られた。
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