2005 Fiscal Year Annual Research Report
ガレクチン9抗体を利用した多発性硬化症モデル動物におけるアレルギー反応機序の解析
Project/Area Number |
17659119
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
松井 真 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10199739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 清明 香川大学, 医学部, 客員教授 (00291427)
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Keywords | 実験的アレルギー性脳脊髄炎 / ミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白 / ガレクチン9 / C57BL / 6マウス / フローサイトメトリー |
Research Abstract |
実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE)はメスのC57BL/6マウスを購入し、ミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白(MOG)のペプチドを用い、完全フロインドアジュバントとともに皮下に接種して作製した。マウスは12日後から後肢麻痺を呈した。この症状発現の急性期に、ペントバルビタール麻酔下で環流後取り出した脊髄をホモゲナイズし、Percoll比重遠沈法により単核球を回収した後に、抗CD11bおよび抗CD45抗体で認識されるミクログリア/Mφ系の細胞集団におけるIFN-γ陽性細胞を抗IFN-γ抗体を用いて染色し、フローサイトメトリーで解析した。その結果、MOG-induced EAEの急性期には、脊髄組織内に存在するCD11b+CD45^<high>の細胞分画中にIFN-γ陽性細胞が検知された。これらの実験により、1)C57BL/6マウスを使用してのEAEは再現性良く惹起できること、2)取り出した組織を用いて染色し、フローサイトメトリーにより細胞表面の抗原検索を行って免疫学的な精査を施行し得ること、3)C57BL/6マウスで確立されたガレクチン9ノックアウトマウスおよびヒトガレクチン9トランスジェニックマウスを使用して、同様の系でガレクチン9の役割はもとより、その好酸球走化性を利用してアレルギー機序が多発性硬化症の動物モデルであるEAEに与える影響を再現性良く解析できることが確認された。
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