2005 Fiscal Year Annual Research Report
臍帯血造血幹細胞移植免疫不全マウスを用いたヒトマラリアモデルの作製
Project/Area Number |
17659122
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
平山 謙二 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60189868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 三穂子 長崎大学, 国際連携研究戦略本部, 講師 (40336186)
石井 一成 長崎大学, 熱帯医学研究所, COE研究員 (70380954)
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Keywords | ヒトマラリア感染モデル / 臍帯血造血幹細胞 / CD34 |
Research Abstract |
本年度の研究成果 臍帯血造血幹細胞の移入及びヒトマラリア感染モデル作製の為の基礎実験 1)臍帯血造血幹細胞移植免疫不全マウス作製を行うには、臍帯血より高純度の造血幹細胞を分離精製する事が重要である。その為、動物実験に先立ち、臍帯血からの造血幹細胞分離精製について検討を行った。市中病院より、検査に用いた後の廃臍帯血を入手し、12時間以内に実験室に搬送を行った。まず、臍帯血はフィコールハイパック比重遠心法により単核球分離を行った。造血幹細胞のマーカーであるCD34陽性の血液幹細胞分画をミルテニル社のMACSビーズ法により精製を行った。その結果、2度カラム精製を行う事で、CD34陽性細胞の純度を95%以上にあげる事が可能となった。確認はFACS Culiberによる検査で行った。また、CD34陽性細胞は単核球中に0.3%程度存在する事が確認された。 2)ヒトマラリア感染モデル作製に先立ち、赤血球期ヒトマラリア原虫の実験室内での培養実験を行った。ヘマトクリット値5%のヒトO型赤血球と、10%ヒトB型あるいはA型血清を含むRPMI1640培養液を用いて、CO2,O2,N2がそれぞれ5%、5%、90%の混合ガス中で培養を行った。その結果、赤血球期ヒトマラリア原虫の生活史は、ほぼ48時間で周期することが確認された。また、これらの培養ヒトマラリア原虫については、ゼラチン濃縮法を用いる事で、輪状体を除くヒトマラリア原虫を60%程度まで濃縮できる事を確認した。 以上の結果から臍帯血造血幹細胞移入ヒトマラリア感染モデル作製の基礎実験を終了し、現在申請中の熱帯医学研究所倫理委員会の審査終了と共に動物実験を開始する。(なお、動物実験計画、およびDNA組換え実験計画については既に承認済みである。)
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Research Products
(5 results)