2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17659130
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堀口 安彦 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00183939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 眞実 大阪大学, 微生物病研究所, 講師 (10251175)
神谷 重樹 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60379089)
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Keywords | 百日咳菌 / Creリコンビナーゼ / In vivo expression technology(IVET) |
Research Abstract |
本年度、当部局事務の人為的過誤により百日咳菌とその類縁菌組換え体作製の第二種使用等拡散防止措置確認申請手続きを完了できなかったため、該当の研究計画を実質的に開始することができなかった。 当初の計画は、細菌感染時に転写活性の上昇するプロモーターをクローニングするために遺伝子組み換え誘発タンパクCreの上流に気管支敗血症菌RB50株の染色体DNA断片を挿入したライブラリーを作製し、一方でCreの標的配列であるloxPに挟まれたレポーター遺伝子を含むターゲティングベクターを作製する、というものであった。しかし、上記の理由により計画変更を余儀なくされたので、大腸菌を用いてレポーター遺伝子の選択とCreの発現と消長の確認、Cre-loxPによる組み換えが作動するベクターの構築のみを行なった。また、大腸菌とは異なり、Bordetella属細菌は組み換えマーカーに用いられる抗生剤に対して内在的に耐性を示す場合が多い。そこで、組換え体選別に用いる耐性マーカー選択のため供試菌株の薬剤耐性を検討した。その結果、本研究で構築したベクターに組み込まれたCre遺伝子を大腸菌内で発現させloxPを介したレポーター遺伝子の脱落が実際に起こることを予備的に確認した。ただし、発現を誘導させないときの基礎的なCreの転写量を低く抑えることができないため、この点についてベクターの選別など検討を続けている。また、Bordetella属細菌を宿主に用いた場合の組換え体の薬剤マーカーとしてテトラサイクリンとカナマイシンが有効であり、アンピシリンがほとんど無効であることを確認した。 以上のように本年度の研究はきわめて予備的な実験を実施したのみで終了したが、確認申請手続きは今年度中に完了する見込みであり、完了次第、構築したベクター系を用いて直ちに本実験に移行する。なお、上記の人為的過誤は専ら事務レベルで生じたものであり、研究代表者には責任がないことを本部局事務当局と確認のうえ、ここに明記しておく。
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Research Products
(4 results)